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【読書】Q&Aでわかる! イラストレーターのビジネス知識

「Q&Aでわかる! イラストレーターのビジネス知識」を読みました。

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仕事の売り込みから受注時の確認、イラストの使用条件、納品、ギャランティ著作権に関するあれこれ、納税まで。知らないとソンをする! イラスト仕事の知識と情報

【Contents】
1章.イラストレーターの仕事の基本
2章.仕事の流れと日常業務
3章.著作権のことをもっと知ろう
4章. おカネの話とトラブル解決
5章.著作権法はこう変わる

amazon内容紹介より引用

 

1〜2章は慣れで少し疎かにしていた事の再確認や、何となく意識していたけど明確に実践出来ていなかった事がわかったり大変有用でした。

意外だったのが書籍等の挿画に対して紙媒体での使用と電子書籍での使用は分けて契約すべきだという事。言われてみれば確かにそうだけど私にとっては言われないとわからない事でした。出版する側からすれば自分たちは知っていても、イラストレーター側が知らないなら言わなければ払わなくて済ませられちゃうもんなあ。と。

今後電子書籍の占める割合が増えてくれば包括契約というかたちが増えてくるのでしょうかね。

 

3・5章は著作権についてケースバイケースで詳しく、特に5章ではTPP後の著作権について書かれていたのでこれからの事を考えると良いトピックだと思いました。

規制については海賊版が中心で、グレーゾーンは継続という事に少しホッとしました。ファンアート大好きマンなのでファンアート規制されたら何も描けないですわ。

 

4章のお金の話とトラブル解決については、わかっているけどイラストレーター個人ではクライアントさんに強く出られない(出難い)から一人一人の力ではなかなか改善しようが無く、依頼する側含め業界全体に知識を持ってもらわないとどうにもならないような事が多い印象でした。参考にならないわけではありませんが、結局のところこの本を書いた東京イラストレーターズソサエティだけでなく、この界隈の協会がいっせーのせで周知していかないと何も変わらないような気がします。(もちろん協会に属さないフリーランスや社員としてイラストレーターを雇う企業もあるのでどんなにやっても漏れは出るとは思いますが……)

 

章の間に匿名座談会というテイの現役イラストレーターの対談形式のコーナーがあって、軽い感じで色々な働き方が知れて面白かったのですが、何か愚痴大会になっているような部分もあってう〜ん。という面もありました。

クライアントにケチをつけるような話もあるので仕方無いのですが、どんな実績がある人が喋ってるのかも全くわからないし。

 

 

1・2章のところで述べた紙と電子の契約についてもそうですが、同じ条件の契約だったとしても「知識が無くて依頼側の都合の良いように呈示された条件」という事と「お互いの都合をすりあわせた結果の条件」であればその先が全然違うと思いますし、知識は備えるに越した事は無いので全体的に役に立ちそうな本ではありました。私のようなペーペーには特に読んで損は無いかと。

 

 

それではまた。

 

 

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